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なめがたヒストリー

【民俗行事】ナーバ(苗束)流し

田植えの終わりを表す合図! 現在も脈々と受け継がれる民俗行事

稲も伸びて梅雨もまっただ中。

夏が待ち遠しくて仕方ない男、からすです!

 

さて、今回のなめがたヒストリーはおもいっきりマニアック路線に走ってみようと思います!

行方市旧麻生町の蔵川地区に伝わる奇祭。ナーバ(苗束)流しです!

ナーバ(苗束)流しとは

まず、ナーバ流しとは一体何なのか。

『麻生町史 民俗編』によるとこのように説明されています。

田植えが終わると竹に十字に縛った苗をぶら下げたナーバ流しといわれるしるしを立てる。ちなみにナーバは苗束のことで、流しというのはそれが風になびく様子をさしているという。また三角形に植終わる特殊な植え方をして知らせることもあり、船子ではこれを植じまいといい、頂点は神社にむけた三角形で最大辺には12株植えたという。


これらのしるしは個人の田んぼに掲げるが、蔵川では神田のナーバ流し※を集団で行う。

 

※神田…神社の祭祀などの運営経費にあてる領田のこと。

ちょっとむずかしいですね(笑)

つまり田植えが終わった合図です!

では実際にどんなものなのか蔵川に行ってみました!

ナーバ流しを実際に見てみる

蔵川の田んぼの中を突き進むと見えてきました。

 

ナーバ流しのしるしです!

案外大きいです。

田んぼのど真ん中にあらわれました。

ナーバ流しは、藁が特徴的な形に束ねてあります。

これが何かというと…

これは、男性器と女性器をあらわしています。

 

風に吹かれながら合わさったり離れたりします。

 

生殖の様を稲に魅せつけることによって、実りをもたらしてもらえるように祈る行事です。

 

これは全国でも非常に珍しい行事です。大切にして行かなければなりませんね。

 

この大きな藁の横に、水に関係する井戸や樽をかたどった藁を吊るします。

ササラ、井戸枠、角樽をあらわしているそうです!

今回、筆者のからすは実際の行事の写真は取れなかったので、『麻生町史 民俗編』から引用させていただきました。

 

氏子さんたちに大切に守られてきた祭りなのですね。

ナーバ(苗束)流し(蔵川 御船神社) 『麻生町史 民俗編』

(麻生町史編さん委員会 2001)より転載

御船神社神田のナーバ流し(蔵川) 『麻生町史 民俗編』

(麻生町史編さん委員会 2001)より転載

ナーバ流しのような伝統的な民俗行事に人々の米を作る喜び、五穀豊穣の願い、食べることへの感謝、土地での子孫繁栄の願いなどが込められているのであろうなと感じました。

 

これこそ農耕民族の誇り!

 

今年も農作物の豊作であり、子どもがたくさん生まれて、子々孫々に至るまで行方市が繁栄しますように(^人^)


本物をご覧になりたい方は以下の場所にありますので訪ねてみて下さい。

参考文献

『麻生町史 民俗編』(麻生町史編さん委員会 2001)

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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