なめがたヒストリー
國學院大學の学生たちが地域の民俗文化を調査
コンテンツって書き出すと張り切ってしまいますよね。
今回は「これどう?面白くない?」と言われたことがきっかけで書いてみる記事になります。
玉川地区の根古屋に、民俗学の研究の一環として、10人ほどの國學院大學民俗学研究会の学生さんたちが訪れました。
地域の暮らしや文化について調査を行うということで、今回は行方市役所を通じてお声かけいただき、その様子を取材させていただきました。
今回はその中でも根古屋に残る「膳椀蔵」の調査を特集してみようと思います。
根古屋にある膳椀蔵から、保管されている物品を一つひとつ取り出し、どのようなものが残されているのか……
普段はなかなか目にすることのない、根古屋の暮らしの記憶に触れる機会……^^
今回も、お楽しみください。
膳椀蔵(膳椀倉ともいう)とは、婚礼や葬式、法事など、大勢の人を招いて行う行事に使う、大人数分の食器や道具を保管しておく小屋のことです。
かつては、冠婚葬祭を個人の家で行うことが一般的でした。
多くの人を招いて食事を振る舞うためには、たくさんの膳や椀、皿などが必要になります。
しかし、それらを一つの家庭で常備しておくのは、なかなか大変なことでして……
そこで、地域の人々が組や講の単位で食器や道具を共同で所有し、必要なときに使うという習慣が生まれました。
それらを保管していた場所が、膳椀蔵です。
膳椀蔵には食器だけでなく、集落の行事や暮らしの中で使われていた様々な道具も収められていました。

8月28日に國學院大學の学生さんたちが根古屋の膳椀蔵を開けて調査するという事で、市役所を通じてお声をかけていただいたので、調査の様子を写真に収めさせていただきました。
膳椀蔵を開けます
根古屋公民館に運びます
そして実測。
約20年ぶりに開ける膳椀蔵の中は本当に地区のタイムカプセルですね~
色々なものがあったのでわかる限り解説してみます。
五徳ですね。これを使って鍋を熱します。
煮炊き用の大鍋とスコップですね。
御膳ですね。食事は一人ひとり提供されるのでこちらを使用しました。
ご飯を入れる御櫃ですね。
太鼓ですね。革がまだ付いているのがすごい。
龕(がん)です。亡くなった人をお墓まで運ぶものです。
膳椀蔵は、時代とともに少しずつ姿を消していきました。
冠婚葬祭を自宅で行う機会が減ったことや、式場などの普及により、かつてのように大人数分の食器を共同で保管する必要性が薄れていったためです。
現在では、膳椀蔵はどの地区でもほとんど使われなくなりました。
しかし根古屋地区のように使われなくなってもひっそりと日々の生活の景色に溶け込んでいたりします。
今回、根古屋の膳椀蔵に収められた道具を取り出して確認する様子を見て、改めて感じたことがあります。
そこにあるのは、昔の食器や道具だけではありません。
どんな行事が行われていたのか。
どのように人々が集まり、食事をしていたのか。
そして、地域の人たちはどのように助け合って暮らしていたのか。
膳椀蔵には、そうした地域の暮らしや人々のつながりが詰まっているのではないでしょうか。
今では生活の中でほとんど使われなくなった膳椀蔵。
けれども、それは単なる古い小屋ではなく、行方市の歴史や暮らしを今に伝えるタイムカプセルのような存在なのだと思います。
今回の國學院大學の学生さんたちの調査を通じて、根古屋に残る膳椀蔵の価値が改めて見つめ直されば素晴らしいなぁと思います^^
・麻生町史編さん委員会『麻生町史 民俗編』(麻生町教育委員会 2001)
・玉造町史編纂委員会 編『玉造町史』(玉造町役場 1985)
※取材時点の情報です

【タイムカプセル】 根古屋の膳椀蔵【玉川地区】
國學院大學の学生たちが地域の民俗文化を調査

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