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なめがたヒストリー

行方市の災害史について考える

~行方市の水害との戦い~

こんにちは。からすです。

今回のなめがたヒストリーはちょっと角度を変えて、今一度防災について考えなおしてみようと思います。

 

日本は自然災害大国です。地震、洪水、台風、大雪などなど…

自然が豊かである証拠なのですが、時によって自然は人々に牙を向きます。

 

今回この記事を書くのは、しっかりとした防災を意識を今一度持ってもらいたいと思ったからです。

3.11の地震による災害、一昨年の台風26号における水害、昨年の大寒波における大雪の被害。

 

行方市の先人達はどのように防災してきたのでしょうか?

今回はその中でも、水害にポイントを絞って書いて行こうと思います。

 

水害の生々しい写真をお見せすることになりますがご了承ください。

行方市と自然災害

まず、玉造町史から行方市の災害史を紐解いてみます。

 

以下が『玉造町史』に記される災害の年表になります。

天明3年(1786)
5月中旬より雨多く田方水腐れ発生、土用中薄着になった日は4~5日。凶作で、餓死者が多数出た。7月6日の明方より浅間山噴火。昼の内も行灯を灯し、夜の如し。降った砂の厚さ8-9分、白き砂にて石灰のごとし(『大場家文書』)

 

天明6年(1768年)
大洪水で翌年にかけて大飢饉となる。

 

弘化3年(1846)
湖岸増水一丈余となる。
※一丈=約3m

 

明治18年(1885)
旧玉造浸水24戸、水田90町歩冠水した。
※90町歩=27万坪=サッカーグラウンド約125面分

 

明治23年(1890)
立花小学校浜分教場は出水のため畜穀公庫を仮用する。

 

明治31年(1898)
湖岸一帯大洪水となる。

 

明治35年(1902)
大暴風雨で高須の松は折れ、西蓮寺双輪塔転倒、手賀小学校校舎倒壊、現原小学校倒壊。

 

明治43年(1910)
増水九尺七寸となる。※九尺七寸=2m90cm

 

大正12年(1923)

関東大震災。

 

大正15年(1926)
旱魃。

昭和10年(1935)
水害のため舟津、大江間の児童は、渡船で通学した。

 

昭和11年(1936)
大雪(30センチ積雪)。

 

昭和13年(1938)
大洪水で舟津、大江間、新田の児童は船で送迎した。臨時休校4日間、下の池堤防決壊3カ所(手賀小沿革史)。冠水1ヶ月、湖岸耕地収穫皆無。

 

昭和16年(1941)
台風8号、増水3mになる。

 

昭和23年(1948)
大型台風(アイオン台風)が上陸。

上の表からも分かる通り、古くから多くの災害に遭遇しています。 

このような年表を見ても全体的に分かる通り、災害の中でも水害が多く感じます。

行方市と水害

行方市は、標高の低い緑豊かな大地と、霞ヶ浦と北浦という2つの湖にに囲まれた水資源に恵まれた場所にあるのですが、このことは裏を返せば水害にも遭いやすいという事もあらわしています。

 

上記の表以外にも『麻生町史』『玉造町史』『北浦町史』を開いてみると、すべてに水害による被害の歴史が記されています。

 

行方市の歴史は水害との戦いの歴史でもありました。

普段は穏やかな霞ヶ浦と北浦も、水害時には突如として牙を向きます。

 

行方市では、平成25年の台風26号で多くの水害や崖崩れの被害が出ました。

その時は地元の方々や地元消防団の迅速な活動により、一人の犠牲者も出ることなく水害はおさまりました。

 

日頃から地域の連携が取れているからこその迅速な活動であったと思います。

 

行方市の水害との戦い。

水と緑に囲まれた市であるからこそこれだけはどうしても避けられません。

平成25年の台風26号で増水する城下川

水害の過去と現在

地形、川の流れる方向、雨水の進む方向などなど…様々な要因が考えられますが、実は水害の時に被害に遭いやすい場所というものはあまり変わりません。

 

平成25年の台風26号の水害の時に、特に被害がひどかった場所の写真が以下になります。

平成25年の台風26号の時は、行方市内で甚大な被害が出ました。

上に掲げた平成25年の写真の場所ですが、実は55年前の昭和33年にも大きく被害が出た場所です。

 

その時に取られた写真が次のものになります。

提供:いき出版「写真アルバム鹿行の昭和」

この2枚はまったく同じ場所で撮影されたものになります。

 

下の白黒写真は昭和33年9月26日の台風22号の時の写真です。

このときは道路が水で覆われ、水の勢いが激しく倒壊する民家もあったといいます。

 

また、旧麻生町の大和地区では大和第一小学校が倒壊するという事も起きました。

そして、55年の時を経て平成25年。

 

残念ながら水の脅威というものは繰り返されてしまいました。

そう。まったく同じ場所で水害が発生してしまったのです。

 

しかし、平成25年の水害の時は住民が結束して復旧作業にあたったので、午後には復旧しました。

この復旧作業に筆者も参加していましたが、昭和33年の水害を経験しているお年寄り達の話は的確であったことを覚えています。

 

水の流れる方向、どこに水がたまりやすいか、どういうことに注意をして動けばよいか。

やはり災害で経験したことを後世に伝えることは、大切であると感じました。

平成25年の水害時の復旧作業の様子です。

災害の時に何が大切か…大変難しい問題であるとは思いますが、筆者は過去の事例を参考にして動くべきであると思います。

 

そのためにも日頃から身近な危険箇所の確認や、かつてあった災害について家族や地域で話し合うことは大切であると思います。

 

特に行方市は水害に遭いやすい地形になっています。

水害については日頃から注意を促し今一度防災意識を持つことが重要だと思います。

 

災害は忘れた頃にやってきます。日頃からその時に備えるのは大切です。

災害とうまく付き合うことは地域の生活においても重要なのですから…

皆様は行方市のハザードマップがあることをご存知ですか?

 

このハザードマップには過去増水した場所や災害あった場所が分かるようになっています。

 

日頃から注意しなくてはならない場所や避難所になっている場所を確認していざという時に備えましょう。

いざという時に慌てないために…

 

HPでの確認はコチラ→行方市ハザードマップ

協力

・行方市役所
・株式会社 いき出版

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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