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なめがたヒストリー

【素朴な疑問】鯉のぼりの上の玉はなんだろう!?

~現代に残る竹籠職人~

こんにちは!

 

すっかり春めいて暖かい日差しが気持ちのよい季節になりましたね!

 

どうもからすです!

 

さて、春の行楽シーズンということでGWに外へおでかけの方も多いと思います!

 

この季節に外で見かけるもの…

 

そう、鯉のぼりですね♪

 

今回のなめがたヒストリーは鯉のぼりについて…特に鯉のぼりの竿の上の玉についてを書こうと思います!

鯉のぼりってなんだろう?

行方市内の鯉のぼりとしては、ふれあいランドの鯉のぼりが有名ですね!

さて、この季節よく目にする鯉のぼりですが、みなさんは鯉のぼりのことをどれくらいご存知でしょうか?

 

なぜ、鯉を空に泳がすかというと、中国の正史である『後漢書』の中に有名な鯉の滝登りの話が載っている所から始まります。

 

『後漢書』には、「黄河の急流にある竜門と呼ばれる滝を魚が登り切ると、魚が竜になるとされていた。たくさんの魚が滝を登ったが、登り切れたのは鯉だけであった。」というものが記してあります。

 

この故事から鯉は激しい滝を登り、出世するものの象徴として鯉のぼりの風習が始まりました!

 

ちなみにこの鯉の登った竜門のような難関のことを「登竜門(とうりゅうもん)」と呼びます!

鯉のぼりの竿の上の玉について。

市内でよく見ることの出来る鯉のぼりです!

青い空を雄大に泳いでいます!

さて、上の写真は行方市内でよく見られる鯉のぼりです。

 

この鯉のぼり、行方市内に住んでいる方はあまり違和感を感じないかもしれませんが、他地方から来た方は少し違和感を感じます。

 

注目していただきたいのは、竿の上にある竹籠の玉です。

 

この鯉のぼりの上にある玉は、別名「祝い籠」とも呼ばれ、福島県から始まり太平洋沿岸部にしかない特殊な文化です(たいていの地域は、竿の上に矢車と呼ばれる滑車をのせます)。

 

この玉は一体なんぞやということで、玉について諸説あるのですが、折口信夫の「髯籠の話」によると、神を下ろすための依代としてこの籠を用いていると書いています。

 

そして、玉の籠の目で、邪気を睨み返し、追い払うとしています。

 

皆さんは一体どうお考えになりますか?

鯉のぼりがないときは、玉はこんな感じになっています!

現代に残る鯉のぼりの玉職人

実はこの鯉のぼりの玉、全部手作りで作られているため、現在では職人さんも減ってきています。

 

そんな中、現在でも鯉のぼりの玉を作り続けている職人さんが、行方市内にいらっしゃるということで直撃取材してきました!

 

今回お話を伺ったのは、玉造西蓮寺にお住まいの吉田平さん。

 

14歳の時に竹細工の世界に入り、その後60年にわたって竹細工一筋でいらっしゃるすごいお方です!

 

伺ったのはちょうど鯉のぼりの玉の出荷シーズンだったので、制作している玉を見せていただきました!

近くで見ると案外大きいんですね!

籠目が一つ一つ整っていて、職人さんの愛情を感じます。

吉田さんによると、この大きい玉は1日3~4個作ることができるそうです!

 

ここまで精密にできるのは専用の定規があるからで、それを使わないとすぐズレてしまうとか。

 

この長さには試行錯誤がかなりあったということで、長さがズレると失敗作は燃やして、「次はもっと良い物を作るぞ」と心に誓いながら作ったそう。

 

また、大きい玉はすぐに作れるけれど、小さい玉は大きい玉より時間がかかるため「小さい玉を作るのが一番苦労するんだ」と教えて下さいました。

鯉のぼりの玉の周りにつける、小さい方の玉です!

この鯉のぼりの玉の小さい方の玉は、大きい玉の周りに12個並べて取り付けます。

 

吉田さんによると、この玉は1年の12ヶ月を表しているといいます。

 

また、吉田さんの作る鯉のぼりの玉は、祝い事に偶数は良くないと言うことで、上部にもう一つ小さい玉をつけて、合計13個の玉をつけるということです!

鯉のぼりの玉の完成品がコチラ!

目の前で見るとかなり大きいです!

「竹籠職人は一生勉強」と語る吉田さんに、鯉のぼりの玉に対する伝統と文化を感じました。

 

これからも、行方市内で鯉のぼりの玉が末永く見られることを願っております。

 

みなさんも春の風物詩、鯉のぼりを見上げるとき、思いを馳せてみませんか?
 

最後に、GWのふれあいランドでのイベント情報です!

鯉のぼりを見ながらイベントを楽しみましょう!

鯉のぼりを見ながらイベントを楽しみましょう!
行方市で鯉のぼりを見るのならば!ということでGWにふれあいランドで鯉のぼりを見ながらイベントを楽しみましょう!

 

・お客さん「コイ」まつり開催!
2014年4月26日~5月6日

(4月28日休館日)

参考文献

・折口信夫「郷土研究」(第三巻第二・三号、第四巻第九号 1915年4月、5月、1916年12月)
 

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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